連弾のレッスン
デュオを勉強していながら、普段は連弾を教える事はないくすくす。
やりたいといえば、もちろん弾かせているけれど、個人レッスン30分枠の中で、ソロもデュオもやるというのは少々困難。とくに小さければ小さいほど、デュオのレッスンは時間がかかるので、普段はよっぽどの要請がなければデュオのレッスンはしない事にしている。
そんな中、小6二人の仲良しコンビが(保育園からずーーっと一緒)、連弾をやる事になった。事の発端は「楽譜間違い」から。
グリーンのキセキを弾きたいというAちゃんが、「池袋まで行って楽譜を買って来たよーーー」っと元気良く差し出した楽譜が、見事、連弾譜だった(笑)
「これ、連弾の楽譜だよ(笑)。」
「何それ?知らないよそんなの。あたし、楽譜読めないし!知ってるでしょ?どうやって見分けるの??これじゃ弾けないの?だめなの??」
小6なのに楽譜読めないのーー?っと思われた方もいらっしゃると思うので、フォローを入れておこう~。Aちゃんは、くすくすが3歳から教えている生徒なんだけれど、、本当に困ったちゃんで、とっても手のかかる生徒だった。ドレミがわかるようになるまでに三年費やした。やんちゃな彼女は、レッスンどころではなかった。レッスン室でかくれんぼ。レッスン室でお遊戯大会。時にはレッスン室で運動会??グランドピアノは彼女のおもちゃになっていた。
けれど、彼女は音楽が大好きで、レッスンを休むという事は全く無かった。お母様も本当に良く頑張ったと思う。何度も「もうピアノをやめさせよう」と思ったと思う。誰が見たってそれが妥当な状況だった。くすくすの生徒には他にもこういう子がいて、社員からは「くすくすクラスは動物園」と言われるほど、色々な方にご迷惑をおかけした(汗)
でもくすくすは、Aちゃんが、なんでかわからないけれど大好きだった。もちろん今でもね(笑)手がかかる子ほど可愛いという所なんだろうか・・・。
おイタが過ぎてくすくすに怒られては泣き、良く出来たねって誉められては泣き、レッスン日でもないのにいきなり号泣しながら教室にやってきて「せんせーーーーー!!!」とセンター中を駆け回りくすくすを探し(ママに怒られてチビ一人が家出事件。ママは数分後駆けつけた(笑))、いつもいつも鼻水をたらし鍵盤に流れては、くすくすの洋服で顔を拭き(笑)、よだれが出てはくすくすの顔にちゅっちゅちゅっちゅしてくる。何度唇を奪われた事かっ!(笑)
ここで話せるのはこれ位。放送禁止ワード物。とにかく彼女の暴走はとめどないのだ(笑)。
そんなおてんば娘なので、現在、ピアノの前にじっと座って両手でピアノを弾いているという事だけでも、くすくすにとっては感慨深い。たまにその姿を見てウルウルしてしまう事もある程。どの先生方もそうだと思うけれど、やっぱり親ばかならぬ「先生バカ」なのだ。
本人は悪事を働いた(笑)過去のあれこれを、何一つ覚えておらず、「あたし、三歳からやってるのになんでこんなに下手なの?なんですぐ、後から始めた子に抜かされちゃうの?」っと真剣に疑問に思っている(笑)
これが彼女の可愛いところ。今こうやって色々な事を思い出しながらブログを書いていてもじんわり涙が出てきてしまうほど、彼女は最高の問題児であり最高に可愛い生徒である。
そんな彼女が、偶然にも「連弾譜」を買ってしまったのも、くすくす的には面白かった。Aちゃんのデュオのレッスンをする事になるとは夢にも思っていなかったから。
パートナーは大の仲良しTちゃん。Aちゃんの紹介でピアノを始めたTちゃん。Aちゃんが今、頑張れているのはTちゃんという良きライバルであり親友がいるから。くすくすは本当にTちゃんに感謝している(笑)
仲良しデュオの誕生だ。
AちゃんとTちゃんの連弾を聴きながらふと師匠の言葉が頭に浮かんだ。
「仲が良い友達なら、それだけで音楽は素敵になるんだよ」
ほんとだなーーって思った。初めての連弾のはずなのに、とても聴き心地が良い。Aちゃんの優しい気持ちがちゃんと伝わってくる。Tちゃんが、頑張って音楽を引っ張っているのが良くわかる。二人が楽しくピアノを弾いている姿に癒された。
例え、この先くすくすの手元から離れたとしても、ずっとずっとこうやって音楽を好きでいて欲しい・・・、大人になってもこうやって弾いていて欲しい・・・。
仲良くねっ
(byくすくす)
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